インスリンの抵抗が上がることで血中の糖分が溜まってしまう糖尿病。現代病の一つとして問題視されている病気のひとつですが、現在医療大麻での治療が実施され始め、注目度が高まっています。
そもそも糖尿病とは?
糖尿病とは膵臓の働きに何らかの障害があり、インスリンが生成されない、または作用が弱いことで食物を正常に代謝できない疾患のことです。 インスリンの生成不足や働きが低下することで、血中の糖濃度が常に高い状態になります。例えるなら、通常お水が流れているはずの水道管に甘いオレンジジュースやコーラが流れている状態が1日24時間365日続いてしまう状態なのです。
このような状態が継続すると、血管には大きな負荷がかかり、様々な合併症が伴います。
糖尿病の合併症
- 神経障害
- 網膜症
- 動脈硬化
- 手足の痛みや壊死
深刻な合併症を防ぐため糖尿病の患者さんは常にインスリンを自身で注射しなければいけない、つらい生活が強いられます。そんななか、現在新な治療法として注目されているのが、医療大麻なのです。
以下では医療大麻が糖尿病にどんな効果を与えるのか、詳しくご説明していきます。
医療大麻が糖尿病にもたらす効果とは?
医療大麻の研究が急伸している現代では、医療大麻には糖尿病の治療効果が期待できるといわれています。主な効果は以下の通り。
- 血圧を下げる
- 心疾患などの合併症を予防
- 血糖値を安定される
- 毛細血管などの細い血管の炎症を抑える
- 神経系に対する抗炎症作用
- 神経痛の緩和
- 筋痙攣の痛みを緩和する
など。(AAMC研究結果より)
痛みや神経痛の緩和作用が認められている大麻は、依存性の強い化学薬品の利用を減らすための並行摂取に有効性が認められています。また、CBDなどのカンナビノイドには神経保護作用もあるため、深刻な合併症の一つである脳梗塞にも有効とのこと。
さらに血糖値を下げる直接的な効果も期待されていて、糖尿病の原因である“インスリンの抵抗性”を改善したり、下げたりすることがわかっています。
大麻製品は糖尿病の予防にも!
糖尿病は肥満とダイレクトに結びつくことの多い疾患。
肥満はインスリン抵抗性を高めてしまい、血中の糖濃度を高めてしまいますが、肥満を解消することで軽度の糖尿病を改善したり、予防することができるのです。
大麻は基礎代謝を高め、体の脂肪を燃えやすくする効果が認められています。体内の燃えにくい脂肪=通称WATを、消費型の燃えやすい脂肪=通称BATに変換するため、ダイエット効果も注目されているんです。実際に大麻を吸引している人の多くはやせ型で、血液検査をしてみるとインスリンの抵抗性が2倍程度低いことがわかっています。
こうした理由から、日常にカンナビノイド製品を取り入れ継続的に摂取することで、糖尿病のリスクを軽減させられるといわれているのです。

まとめ
今回は医療大麻と糖尿病について詳しくご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
これまではインスリンの注射が主な治療方法といわれていた糖尿病ですが、今後医療大麻の経口摂取治療ができるようになれば、患者さんの負担も軽減できそうですね。また、肥満などの心配がある方は、日ごろからカンナビノイドを取り入れて予防を心掛けるのも大切ですね。