アメリカで大流行したCBD製品。現在はアジアにも広がりを見せており、また医療大麻も浸透してきています。アメリカの大麻草の歴史にはどんな事情が隠れているのでしょうか?詳しく見ていきましょう!
大麻草(ヘンプ)アメリカでの歴史⁻違法時代⁻
現在は医療大麻の文化などが浸透し、嗜好品目的での利用も広がっているアメリカですが、大麻草は長い間多くの州では違法な麻薬として扱われてきました。
これまで、アメリカでは一部地域での医療大麻を除き、嗜好目的の使用はもちろん、所持、売買などもすべて違法でした。
第二次世界大戦後、日本に制定された麻薬取締法と同じように、アメリカでも大麻に関わる厳しい法律があったのですね。
アメリカの麻薬取締局は約80年にわたって大麻草の厳しい規制をしてきましたが、一体どのようにして歴史の流れが変化したのでしょうか?

大麻草(ヘンプ)アメリカでの歴史⁻解禁へ
2018年12月はヘンプの歴史が大きく変わる出来事がありました。それは、前アメリカ大統領による「2018年農業法案」へのサインです。これはヘンプを麻薬指定から除外し、監視監督を麻薬取締局から農務省に移すという意味が込められています。
つまり、ヘンプが麻薬扱いではなくなったということですね。
これと同時に、大麻草の違法イメージが強い“マリファナ”と呼ばれる「THC含油率が高い種類」と差別化するために、「THC含有率が0.3%以下の種類」をヘンプと呼ぶことが浸透しました。
2021年現在では、アメリカのほとんどの地域で医療大麻が用いられているほか、15の州で嗜好目的での利用も合法化されています。
わずか三年でここまでヘンプに対する法律が改善されたのは驚きですよね。ではこの急速な市場の広がりには、一体どんな背景があるのでしょうか?

ヘンプが浸透するきっかけとなる出来事
ヘンプの浸透=グリーンラッシュの原点のひとつは、アメリカCNNが放送したドキュメンタリーにあるといわれています。
ここに登場するのはドベラ症候群の幼い少女シャーロットちゃん。
わずか2歳のころから重度の難治性てんかんで、化学療法、鍼灸治療、食事療法。自然療法など、両親はありとあやゆる治療を試みたものの、症状は改善しませんでした。
それだけではなく、薬の重い副作用が原因で、ついには歩くことも食事することもできなくなってしまったのです。
そんなときに両親が見つけたのが、海外で行われたCBDによるてんかん治療でした。
大麻由来成分というところに抵抗を感じつつも、治療を開始するとすぐに効果が!
その後シャーロットちゃんは通常の子と同じように生活ができるようになったというストーリーです。
これをきっかけで、当時医療大麻が合法化されていたコロラド州には、多くの難治性てんかん患者が移り住み、ヘンプから抽出されるCBDの安全性が全米に広まったのです。

まとめ
今回はアメリカにおけるヘンプの歴史についてご紹介しました。まだヘンプの歴史が浅いアメリカですが、今度さらなる市場の広がりが予想されています。
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