現在日本では「大麻」=違法薬物という認識が強いですが、実は日本人と大麻の関係には古い歴史があるのです。今回は日本国内の大麻規制や、神事に用いられてきた歴史、現状などについて詳しくお伝えしていきます。
大麻に関する日本の規制と法律
日本では大麻取締法があり、国内での使用には厳しい規制があります。
この歴史は第二次世界大戦後にアメリカによって制定されたGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)による指示がもととなっています。
つまり、現在の大麻に対する日本の法律は第二次世界大戦後から一切変更されていないということになりますね。

日本では大麻の所持だけでなく、利用、研究、輸入、販売などほとんどすべてのことが禁止されています。また、栽培にも厳しい規制があり、都道府県知事が許可する「大麻取扱者免許」が必須です。
世界では医療大麻などのシェアが加速しているなか、日本は完全に後れを取っているのが現状なのですね。
日本の神事にも用いられてきた大麻草
日本の神事で用いられるしめ縄は大麻草で作られています。日本では「麻(アサ)」とも呼ばれる植物ですね。大麻草は頑丈な繊維を豊富に含んでいます。
神事ではこの繊維が“穢れや悪運を拭い去ってくれる”などと考えられ、「清浄・浄化」を意味する植物とされているそうです。こうした意味合いから、お正月には玄関や門などにしめ縄を飾るのですね。
日本国内で栽培されている大麻草のほとんどは繊維利用を目的としています。
しめ縄をはじめ、洋服やかご細工などにも用いられています。

日本の大麻に関する実情とは
アメリカでCBD製品が大流行したことがきっかけで、日本でも大麻草に対する偏見に変化が見え始めています。大麻草に含まれるCBDは天然成分でありながら、体の調子を整えたり、美容にも良いという情報が浸透してきており、利用者も急伸しています。
また、お隣の国韓国や同じアジア圏のタイなど、身近な国々で医療大麻が合法化されたことも、日本人の偏見を覆す要因になったかもしれません。さらにアメリカでは多くの州で大麻草の嗜好目的利用も合法化されています。
実は近年日本でも、CBD配合の難治性てんかん治療薬に対し、国内初となる臨床実験が検討されているんです。現在は自由診療ではありますが、国内の医院などでも採用しているところが増えています。
そのため、「大麻草は絶対的に体に悪影響だ」と唱えていた日本語サイトも、最近ではその効果・効能を提示したり、より詳しい成分について説明しているようです。
まだまだ偏見を完全にぬぐい取ることは難しいようですが、若い年齢層を中心に考え方に変化がみえつつあるのが現在の日本の実情といえるでしょう。

日本と大麻草の関係 まとめ
今回は日本と大麻草の関係についてご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?
第二次世界大戦後から変更されずにいた大麻に関する規制ですが、今後変化していくことが予想されており、引き続き情報を更新していく必要がありそうです。