日本に伝わる伝統的な「大麻飾り」。
職人さんが古くから代々伝わる製法で一つ一つ丁寧に製造している大麻飾りには、一体どんな意味があるのでしょうか?詳しくお伝えしていきます。
大麻飾りとは?
大麻飾りとは、玄関や神棚、床の間などに飾る大麻草を用いて作った飾りのことです。
日本では古くから大麻は清めの意味をもっており、“精麻”とも呼ばれています。
重い荷物を運ぶかごや、足元を保護するわらじなどが編まれるほど頑丈で強力な大麻の繊維は、災いを絡めとり清めてくれるとされてきました。
日本ではお清めの際に水を利用することが多々あります。神社の入り口の手水舎などからも憶測することができますね。
さらに強い禊をおこなうためには海水を用いる場合をあります。元旦の寒い朝に海水に入る風習がある地域は、さまざまな災いを海水で清め新な一年を過ごすという意味が込められているのです。
大麻はこの海水でも祓いきれない穢れを祓いさってくれるとされ、神社の祀りごとなどで用いられてきた、神聖な植物というわけですね。
職人さんが手掛ける大麻飾り

大麻飾りは認定された職人さんだけが作り販売することを許されています。
また、認定を受けた職人講師が一般の方向けにワークショップなどもおこなっており、自分だけのこだわりの大麻飾りを作ることもできるそう。
日本では古くから「言霊(ことだま)」という言葉があり、言葉に魂が宿るといわれていますが、大麻飾りの世界ではたびたび「形霊(かただま)」という言葉にスポットがあてられます。
これは大麻飾りを作る際に「結び方」「畳み方」「包み方」などすべての工程に意味があり、想いを込めて作り上げることで、形にも力が宿ると考えられているためです。
こうした理由から、自分で作り上げる大麻飾りにはより一層身近な想いが込められるとされ、近年国内外問わず手作りのワークショップなどが浸透してきているそう。
認定を持つ職人さんたちが指導してくれるなか、自分だけの大麻飾りを作ってみるのもおすすめです。
大麻飾りの種類

大麻飾りにはさまざまな種類があり、販売している神社などでジャンルも異なるようです。
例えば、お守りのように
- 夢
- 縁むずび
- 仕事
- 健康
などの願いが込められているもの。
神社の歴史などにまつわる植物の名前などが付けられているもの。
- 菊
- 松
- 桜
- 竹
など。
さらに形も縦向きや横向きなど。
飾る場所によって種類を分けているところもありました。自分自身に合った大麻飾りを身近に置くことで、より清めの効果が実感できるのかもしれませんね。
まとめ
今回は大麻飾りについて調べてみましたがいかがでしたでしょうか?
最近CBD製品の浸透によって大麻草へスポットがあてられるようになり、日本独自の歴史に深くかかわりのある大麻飾りは外国人観光客からも注目され始めているそう。皆さんもぜひチェックしてみてくださいね。